クァンバのQ3MF-GVは、Obsidianという筐体に静音レバーと静音ボタンを載せた、PC向けのアーケードコントローラーです。評判を先にまとめると、静音性と入力のしやすさは高く評価されていて、Amazon.co.jpの評価は5点満点中4.0(レビュー49件、2026年9月時点)でした。一方で、レバーの戻りの強さやボタンの押し込みの深さには好みが分かれる声があり、動作を確認できたのはPCとAndroidだけです。
この記事では、販売ページやレビューで確認できた仕様、良い評判と気になる評判、価格の目安、買う前に確かめておきたい点を順に整理します。夜に格闘ゲームを遊ぶ人や、家族が寝ている時間帯にレバーとボタンの音が気になる人に向けた内容です。自分の結論は、PCで遊ぶ静音重視の人には買い、PS5やSwitchで使う予定の人には勧めない、というものです。確認できなかった情報は、確認できなかったと書いています。
Q3MF-GVは静音レバーと静音ボタンを標準搭載した上位モデル

Q3MF-GVは、クァンバ(Qanba)のObsidianシリーズのうち、静音パーツを最初から載せたモデルです。日本国内の販売ページには、英語表記の「Qanba Q3 Silent Obsidian Arcade Joystick ME Multifunction Edition」とQ3MF-GVの型番が並んでいます。Amazon.co.jpでは「Qanba Q3 Obsidian MF-GV Arcade Joystick」という表記でも出品されています。
型番の読み方と同じシリーズのモデル
型番のQ3は筐体シリーズのObsidian、MFはマルチファンクション・エディション、GVはGravity(グラビティ)搭載を指します。販売店の説明では、Obsidianの筐体にGRAVITYメカニカルシャフトスイッチ静音レバーとGRAVITYメカニカルスイッチ静音ボタンを載せた、PC対応アーケードコントローラーの上位モデルと紹介されています。
ヨドバシ.comには、同じQ3MFシリーズとしてQ3MF-SLとQ3MF-SW(星の翼エディション)も並んでいます。この中でQ3MF-GVは、静音パーツを標準で載せている型番です。
標準で付いている機能
販売店ページに書かれている機能を表にまとめます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| レバー | Gravityメカニカルシャフトスイッチ静音レバー |
| ボタン | Gravity KS静音ボタン |
| PC接続 | DirectinputとXinputの2モード。Androidにも対応 |
| タッチパッド | マウス機能付き |
| 照明 | LEDのアンビエントライティング(環境光) |
| パームレスト | ブラスト加工で滑りにくい |
| 天板のカスタム | ネジが最適化されていて、透明アクリルやPVCの絵柄を積層して差し替えられる |
Steamで遊ぶ格闘ゲーム向けとして案内されている点も、販売店ページに載っています。
Gravity KSボタンの仕様は、海外のメーカー系販売ページに載っていました。オムロン製のリニアスイッチを使い、トリガー距離は2.8mmと短く、寿命は7000万回です。内部のシリコンキャップとシリコン製のサイレンサーパッドで打鍵音を抑えていて、クリアキャップには絵柄を入れられます。静音ボタンとしての作りは、かなり手が込んでいます。
サイズは461×266×121mm、重さは約3.0kgの据え置き型
スペックは、海外向けのAliExpressの販売ページで確認しました。日本国内モデルと完全に同じかどうかまでは、確認できていません。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| サイズ | 約461×266×121mm(18.1×10.4×4.8インチ) |
| 重量 | 約3.0kg(6.6ポンド) |
| USBケーブル | 約2m |
| 接続方式 | 有線USB |
| モード切替 | ファンクションパネルのスイッチでD-Input、X-Input、Android、PC-X、P3/P4を選ぶ |
D-InputはPC(DirectInputモード)などの互換機器向け、PC-XはPC(X-Inputモード)向けのモードです。
3.0kgという重さは、机に置いて使うぶんには安定につながります。逆に、持ち歩く用途には向いていません。据え置きで使う人のための製品です。
対応機種はPCとAndroid、PS5とSwitchでの動作は確認できず

国内の販売ページは、Q3MF-GVを基本的にPC対応と説明しています。Amazon.co.jpの一部の商品タイトルには「PC/PS3/Android/Switch」という表記がありますが、これは出品者が付けた表記です。メーカーや販売店の説明で確認できたのは、PC(DirectinputとXinput)とAndroidだけでした。PS4、PS5、Switchでの動作は、確認できていません。
紛らわしいのが、同じObsidianの名前を持つ別製品のObsidian 2です。eSports Worldの記事には、PS5に正式対応した国内公式ライセンス商品として、2023年6月2日から発売中と書かれています。Q3MF-GVとは別の製品なので、混同しないでください。
PS4時代のアーケードコントローラーは、PS5のすべてのゲームで使えるわけではなく、ゲーム側の対応状況に左右されるという解説記事もあります。旧Obsidianについては、PS5の格闘ゲーム(ストリートファイター6を含む)に対応する一方、アケコン上のPSボタンでは本体の電源を入れられず、本体の電源ボタンから起動する必要があるという情報も見つかりました。ただし、どちらもQ3MF-GVそのものの情報ではありません。
PS5やSwitchで使うつもりなら、Q3MF-GVは選ばず、対応が明記された別の製品を選びます。これが自分の答えです。
Amazon.co.jpの評価は5点満点中4.0、レビューは49件
Amazon.co.jpのQ3MF-GVの商品ページには、検索した時点で5点満点中4.0、カスタマーレビュー49件という評価が表示されていました。レビュー件数は増減するので、最新の数値は商品ページで確認してください。
4.0という数字は、満足している人が多い一方で、不満を書く人も一定数いる水準です。全員が絶賛する製品ではありません。次の章から、何が評価され、何が不満として挙がっているのかを分けて見ていきます。
静音性と入力のしやすさが評価される理由

販売店のスタッフレビューと購入者の声から、評価が高い点は4つに絞れます。
静音性の高さ
購入者からは「めっちゃ静か」「特にレバーがうるさくない」という声が出ています。SHOPSTAFFに載っているスタッフ評価は、ボタンについて三和の静音ボタンより静かだと述べています。静音を売りにしたモデルで、その売りが体感できている点は大きいです。
入力のしやすさ
レバーは柔らかめで扱いやすく、ボタンは押した感触が良い、という評価です。入力の速さについては、販売店が「高速な入力を可能とする」と説明しています。
交換用レバーガイドの付属
初期装備の四角いレバーガイドに加えて、交換用の八角レバーガイドが付いています。この点を挙げて好評価をつける声がありました。買ったあとに別売りを探さなくて済むので、地味ですがありがたい付属品です。
天板を自分で入れ替えられるカスタマイズ性
フェイスプレートのネジが最適化されていて、透明アクリルやPVCの絵柄を積層して差し替えられます。自分で絵柄を作って入れたい人には、DIYでカスタムしやすい構造です。
レバーの戻りの強さとボタンの押し込みの深さは好みが分かれる
不満の声も、具体的に挙がっています。
まず静音性です。スタッフ評価には、レバーの静音性は三和の静音レバーよりやや劣るという意見がありました。ボタンは静かで、レバーは三和に一歩譲る、という評価の分かれ方です。三和の静音レバー並みの静かさを期待する人は、この点を覚えておいてください。
次にレバーの動きです。倒し心地は柔らかめですが、戻りは強く、弾くと逆方向に跳ねる「ブルンブルンした感じ」があるという声があります。まれに逆方向の入力になったという報告もありました。ボタンについては、押し込み域がやや深いと感じる人がいて、反応がセンシティブなので誤入力につながりうる、という声もあります。
つまり、静音性という魅力と引き換えに、三和電子などの従来のレバーに慣れた人は、操作感の違いに戸惑います。レバーを弾く操作の多い人は、この癖を先に知っておいてください。
Gravityレバー単体のレビューから見える好みの分かれ目
Q3MF-GVのGravityレバーは、交換用パーツとしても単体で売られています。JOV8、JCV8、JOV8Sといったバリエーションがあり、オムロンのカスタムグレー軸やチェリーMXの銀軸を使ったものがあります。note.comなどの個人ブログに、使用感が書かれています。
ブログの書き手たちの感想を整理すると、三和のレバーよりかなり軽く、全方向でなめらかで、上下左右の区別が際立たないぬるっとした感触だそうです。以前に三和のレバーを使っていた人の中には、「最初から換えておけばよかった」「ガードのタイミングが良くなった」と書く人がいます。三和のハイレスポンス静音レバーと比べて、精度や静かさで上回ると感じた人もいます。
反対に、カチッとした手ごたえ(タクタイルフィードバック)を求める人には勧められない、という意見があります。軽さのせいで誤入力が起きうるという声もあります。
欠点として書かれているのは、三和やセイミツのレバーと比べて交換パーツが少ないことと、単体の価格が7,200円と高めなことです。Q3MF-GVを買ったあとにレバーだけ別のものへ替えたくなったとき、選べる範囲が狭くなります。この点は、レバーにこだわりのある人ほど重く見たほうがいいところです。
筐体のObsidianに寄せられている評価
Q3MF-GVはObsidianの筐体を使っているので、筐体の評判は通常のObsidianのレビューが参考になります。ただし、これから書くのはレバーとボタンが標準仕様のObsidianのレビューです。静音仕様のQ3MF-GVでは、レバーとボタンの感触が違います。
数値と外観のレビュー
GAMERS ZONEなどのレビューは、Obsidianのサイズを461×266×121mm、重さを3kgと紹介しています。前の章で見たQ3MF-GVの海外向け販売ページの数値と一致するので、筐体は共通です。
外観は、黒曜石という名前のとおり、ボディとボタンが黒で、左右の両端と手前の傾斜部分にシルバーが配色されています。レビューでは「クールさと豪華さを兼ね備えている」と評されています。
滑りにくさと天板の傾斜
サイドと同じエンボス加工が手前にも入っていて、滑り止めとして働きます。販売ページにあるパームレストのブラスト加工と合わせて、手元を安定させる作りです。
天板は全体が手前へ軽く傾斜していて、膝に置いたときに奥側へ傾きがちな天板を矯正してくれるそうです。約3kgと重いので、膝置きは体力的に負担になります。それでも膝置きで使う人にとっては、この傾斜は使いやすさに直結します。
操作性のレビュー
GAMERS ZONEのレビューは、「実際にプレイする際は欠点が見つからないほどクオリティが高く、入力遅延の少なさ、精度を求められる操作にも柔軟に対応ができ、十分な満足度を得ることができた」と書いています。標準仕様のレビューですが、筐体そのものの完成度を測る材料になります。
筐体の弱点は持ち運びとボタン配置のストレス
個人ブログのnninnblogに、RAP.VX SAからObsidianへ乗り換えて2か月使った感想があります。レバーの精度は優れている一方、競技用以外の使い勝手はRAP.VX SAのほうが良かった、という内容です。
具体的な不満は2つ挙がっています。1つ目は、本体内にケーブルを収納する仕組みです。プレイ後にコードをまとめたい人や、アケコンを頻繁に外へ持ち出す人には不便だと書かれています。2つ目は、調べている途中でよく見かけた不満として、ボタンの配置や表記に関する問題があり、誤ってボタンを押すストレスがあったという点です。
これらはObsidianの筐体に関する感想で、Q3MF-GVそのものを使ったレビューではありません。Q3MF-GVも同じ筐体ですから、持ち出す使い方をする人は、3.0kgの重さとケーブルの扱いを先に想像しておくと失敗しません。据え置きで使う人には、ほとんど関係のない弱点です。
価格は国内の金額を確認できず、海外では169ドルの表示
日本国内での価格は、取得できた検索結果から金額を確認できませんでした。取り扱いのある販売先は、ヨドバシ.com、楽天ビック、Amazon.co.jp、アタッサショップ、楽天市場のアタッサ店です。メルカリやPayPayフリマには、未使用品や中古品の出品もあります。
海外向けのAliExpressの販売ページには、セール価格169ドル(通常価格239.99ドル)という表示がありました。為替、送料、関税、保証の有無で、実際の負担額は変わります。国内で買うなら、上に挙げた販売先の価格を並べて比べるのが手堅い進め方です。金額の確認は、購入直前に販売ページで行ってください。
買う前に確かめたい4つの点
判断の材料を表にまとめます。
| 確認する点 | 判断の目安 |
|---|---|
| 使う機種 | PCで遊ぶなら問題なし。PS4、PS5、Switchでは動作を確認できていないので、販売店へ問い合わせる |
| 静音性の優先度 | ボタンは静かだが、レバーは三和の静音レバーにやや劣るという意見がある。夜間のプレイが多い人は、許容できる音の大きさを先に決めておく |
| レバーの好み | 軽くなめらかで戻りが強い。重めで手ごたえのある三和のレバーに慣れた人には、違和感が出る |
| 置き場所と重量 | 約3.0kgなので、机に置く使い方が前提。膝置きや持ち運びは負担が大きい |
よくある疑問への答え
PS5やSwitchでは使えるのか
使えると確認できたわけではありません。確認できたのはPCとAndroidだけで、Amazon.co.jpのタイトルにある「PS3/Switch」の表記は出品者側の書き方でした。別製品のObsidian 2はPS5に正式対応していますが、Q3MF-GVとは別物です。
静音性は三和の静音パーツより上なのか
ボタンは上、レバーは下という評価が目立ちます。スタッフ評価ではボタンが三和の静音ボタンより静かだと述べられ、レバーは三和の静音レバーにやや劣るとされています。一方、Gravityレバー単体のブログには、静かさや精度で三和のハイレスポンス静音レバーを上回ると感じた人もいます。使う人の感覚とレバーの種類で結果が変わります。
標準のレバーガイドは交換できるのか
できます。初期装備の四角いレバーガイドのほかに、交換用の八角レバーガイドが付いています。
あとからレバーを別のものに替えやすいか
替えやすいとは言えません。Gravityレバーは、三和やセイミツのレバーと比べて交換パーツが少ないと書かれています。単体の価格も7,200円と高めです。
買うべき人と避けるべき人
買うべきなのは、PCで格闘ゲームを遊び、レバーとボタンの音を減らしたい人です。DirectinputとXinputの両方に対応していて、静音レバーと静音ボタンを最初から使えます。天板を自分で作り替えたい人にも向いています。
避けるべきなのは、PS5やSwitchで使う前提の人です。動作を確認できなかったので、確かめようがない状態で買うのは賭けになります。もう1つは、カチッとした手ごたえのあるレバーが好きな人です。Gravityレバーは、軽さと引き換えに手ごたえが薄く、誤入力の声もあります。
まとめ
Q3MF-GVは、Obsidianの筐体にGravity静音レバーとGravity KS静音ボタンを載せた、PC向けのアーケードコントローラーです。サイズは約461×266×121mm、重さは約3.0kg、USBケーブルは約2mで、据え置き向けの作りです。
評判は、静音性、入力のしやすさ、交換用レバーガイドの付属、天板のカスタマイズ性が高評価で、Amazon.co.jpでは5点満点中4.0(49件)でした。気になる点は、レバーの静音性が三和の静音レバーにやや劣るという意見、ボタンの押し込みの深さ、レバーの戻りの強さ、誤入力の声です。
対応機種はPCとAndroidを確認でき、PS4、PS5、Switchは確認できませんでした。国内の価格も確認できなかったので、購入前に販売ページで最新の金額と在庫を見てください。静音を優先してPCで遊ぶ人なら、有力な選択肢です。








