耐荷重2〜9kg、対応モニターサイズ17〜30インチクラスのガススプリング式シングルモニターアームが、NB ERGONOMIC H100-Gです。North Bayou(NB ERGONOMIC)ブランドが手がける製品で、クランプ式とグロメット式の両方の取り付けに対応し、VESA75×75mmと100×100mmの両規格をカバーしています。デスクの上に置きっぱなしだったモニタースタンドを浮かせて、奥行きのスペースを取り戻したい人や、画面の高さと角度をこまめに調整しながら作業したい人に向いたモデルです。この記事では、H100-Gの仕様や取り付け方式の違い、姿勢への影響、購入前に見ておきたいポイントまでを整理しました。
H100-Gは耐荷重9kgまでのシングルアームでVESA両規格に対応
H100-Gの基本スペックは、対応モニターサイズが17〜30インチ(一部の販売ページでは32インチまでと表記)、耐荷重が2〜9kg、VESAマウント規格は75×75mmと100×100mmの両方です。チルト角度は上方向に85度、下方向に30度まで動かせて、スイベルはおおよそ90度、アーム自体は360度回転するため、モニターを縦向きに切り替えるピボット運用もできます。昇降幅は250〜260mm程度で、座った姿勢と立った姿勢のあいだで目線の高さを追い込みやすい範囲です。
数値は販売ページや取扱説明書によって微妙に異なる場合があるので、購入前には自分のモニターの実測重量とVESA規格を確認したうえで、Amazon.co.jpなど実際の商品ページの最新スペックと突き合わせておくと安心です。
主要スペックを表にまとめると次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対応モニターサイズ | 17〜30インチ(表記により32インチまで) |
| 耐荷重 | 2〜9kg |
| VESA規格 | 75×75mm/100×100mm |
| チルト角度 | 上85度〜下30度 |
| 昇降幅 | 約250〜260mm |
| 取り付け方式 | クランプ式・グロメット式 |
| ガススプリング初期テンション | 3〜4kg(調整ネジで微調整可) |
| 耐久テスト | リフト20,000サイクルをクリア |
クランプ式は天板を挟むだけ、グロメット式は穴を通してボルト固定
H100-Gが両対応しているクランプ式とグロメット式は、それぞれ向き不向きがはっきりしています。
クランプ式は、デスクの天板を上下から挟み込んで固定する方式です。天板に穴を開けずに設置と撤去ができるので、賃貸住宅や共有オフィスのデスクでも扱いやすくなります。対応する天板の厚みはおおむね1インチ(約2.5cm)から3.1インチ(約7.9cm)です。
グロメット式は、天板にあらかじめ空いている配線用の穴を利用してボルトで固定する方式です。対応する天板厚みはおおむね0.78インチ(約2cm)から3.52インチ(約9cm)、穴径は10mmから50mm程度とされています。クランプ式より固定強度が高いぶん、重めのモニターや大型モニターを安定させたい場面に向いていますが、天板への加工が前提になるので、位置を後から変えにくいという制約も出てきます。
天板に手を加えたくないならクランプ式、安定性を優先するならグロメット式というのがおおまかな判断基準です。ガラス天板のデスクの場合は、クランプ式・グロメット式のどちらも取り付けが難しい、あるいは非対応になるケースが多いので注意してください。
ガススプリング式はバネ式より微調整がなめらか
モニターアームの昇降機構には、ガススプリング式とメカニカルスプリング式(バネ式)の2種類があります。ガススプリング式は、内部に封入したガスの圧力でアームの上下動を支える構造で、微調整がなめらかに決まり、経年でのヘタりも比較的少ないとされています。価格はバネ式よりやや高めになりがちですが、力を入れずにモニターの高さを変えられるので、初めてモニターアームを使う人でも扱いやすい方式です。
H100-Gもこの方式を採用していて、モニターを取り付けたあとに調整ネジでテンションを微調整すれば、狙った高さでモニターを静止させられます。テンションを強めすぎると動かしづらくなり、逆に弱すぎるとモニターが自重でじわじわ下がってしまうので、装着直後の初期調整が使い勝手を大きく左右します。
H100-GとノートPCトレイ付きH100-FPの違いはトレイの有無だけ
North BayouのH100シリーズには、H100-G以外にいくつか派生モデルがあります。代表的なのが「H100-FP」で、これはH100のアーム本体に加えて、10〜17インチのノートパソコンを載せられるトレイを追加した2in1タイプです。デスク上でモニターとノートパソコンを両方使いたい人や、ノートPCを外部モニターのサブディスプレイ的な位置に置きたい人には、H100-FPのようなトレイ付きモデルのほうが向いています。
一方のH100-Gは、モニター単体を取り付けるためのシンプルな構成で、ノートPCトレイは付属しません。外部モニターの位置だけを自由に調整したいという用途であれば、H100-Gのシンプルな構成で十分間に合う場合が多いはずです。どちらが自分の使い方に合うかは、ノートパソコンを同じデスクに常設するかどうかで見極めるとわかりやすくなります。
テレワーク導入企業は総務省調査で47.3%に達している
総務省の令和6年通信利用動向調査によると、テレワークを導入している企業は47.3%にのぼり、テレワーク制度に基づいて働く雇用型テレワーカーの割合は20.9%です。国土交通省の令和6年度テレワーク人口実態調査でも、企業に雇用されているテレワーカーの割合は全国で約24.6%、首都圏に限ると37.5%という結果が出ています。全国的な実施率はここ数年横ばいから緩やかな減少傾向にある一方、首都圏では3割を超える水準が維持されている状況です。
こうした背景から、自宅の作業スペースをオフィス並みに整える必要性は、テレワークを続けているユーザーにとって引き続き高いといえます。据え置きのノートパソコンやコンパクトなモニタースタンドだけで作業を続けている場合、画面位置の自由度が低く、長時間作業での姿勢の崩れにつながりやすくなります。H100-Gのようなモニターアームを自宅のデスクに導入することは、オフィス出社の頻度が減った環境でも、作業姿勢を自分の体格に合わせて整えるための具体的な手段のひとつになります。
モニターアームは目線の高さを整えて姿勢の崩れを防ぐ
モニターアームを導入する目的は、デスク上の整理だけではありません。長時間のデスクワークによる肩や首への負担を減らす効果も期待できる点は、モニターアーム全般に共通するメリットです。
ノートパソコンや据え置き型のモニタースタンドをそのままデスクに置いて使うと、画面の高さや角度が固定されがちで、無意識に首を前に突き出したり、視線を下げたまま長時間作業を続けたりする姿勢になりがちです。こうした姿勢が続くと、首や肩まわりの筋肉に負担がかかり、慢性的な肩こりや猫背につながりやすくなります。
モニターアームを使えば、画面の高さと角度を自由に調整でき、目線の高さ、あるいは首が曲がらない程度の自然な角度に画面を合わせられます。一般的には、椅子に深く腰掛けた状態で肘が自然に90度ほど曲がる高さを基準に、モニター上端が目線と同じか、やや下にくるように調整するのが理想的な姿勢です。H100-Gはチルト角度と昇降幅の両方に余裕があるので、この理想的な高さへ細かく追い込みやすいモデルです。
椅子とデスクの高さのバランスが崩れていることも、猫背の原因になりやすい要因です。モニターアームだけでなく、椅子とデスクの高さもあわせて見直すことが、快適なデスク環境づくりには欠かせません。昇降幅の広いH100-Gは、スタンディングデスクと組み合わせて座位と立位を切り替える運用にも対応しやすく、在宅ワークの環境改善を目的とした導入にも合っています。
VDT症候群は目と体と心の3系統に症状が分かれる
長時間のパソコン作業に関連して語られる不調に、VDT症候群があります。VDT症候群とは、パソコンやタブレットなどの情報機器を使った作業を長時間続けることで生じる、さまざまな不調の総称です。日本眼科医会などの情報によると、症状は視機能に関するもの、骨格筋系に関するもの、精神・心理的なものの3系統に分かれるとされていて、目の疲れのほかに、肩や首、腕のこわばりやだるさ、慢性化すると背中の痛みや手指のしびれにまで広がる場合があると説明されています。集中して作業しているとまばたきの回数が減り、目の表面が乾きやすくなることも、目の疲れにつながる要因のひとつとされています。
こうした不調への向き合い方として一般的に案内されているのは、1時間ごとに10分から15分ほどの休憩を挟み、作業を中断して遠くを見る、目を閉じる、目薬を使うといった対処です。あわせて、モニターの位置や角度を自分の目線に合わせておくことも、姿勢の崩れを防ぐという意味で意識しておきたいポイントになります。H100-Gのようにチルト角度と昇降幅に余裕のあるモニターアームであれば、休憩のたびに画面の高さや角度を見直すという習慣も取り入れやすくなります。
モニター下のスペースが空くことでデスクが広く使える
据え置き型のモニタースタンドは、モニター本体の土台がデスクの奥行きをそのまま占有してしまいます。モニターアームを使えばモニターを宙に浮かせるような形で設置できるので、モニターの下のスペースを作業領域や書類・小物の置き場としてそのまま活用できるようになります。省スペース設計のポール型であるH100-Gは、この効果を実感しやすい構造です。
North Bayouのラインナップには、H100-Gのようなシングルアームタイプだけでなく、2枚のモニターを同時に設置できるデュアルアームタイプもあります。将来的にモニターを2枚以上に増やしてマルチモニター環境を組みたい場合は、こうしたデュアルアームタイプへの乗り換えや追加導入も選択肢に入ってきます。資料を見ながら別の作業をする、情報収集をしながら資料を作るといった同時並行の作業がしやすくなる点は、デュアルモニター環境の実利です。まずはH100-Gのようなシングルアームで導入して、必要になったら画面数を増やしていくという段階的な進め方も現実的です。
組み立てはドライバー1本、配線はアームの溝に沿わせる
モニターアーム全般の組み立ては、基本的にドライバー1本で完結する製品が多く、H100-Gも付属の工具とネジ類で組み立てる構成です。クランプ式・グロメット式のどちらを選んだ場合も、ベースをデスクに固定し、ポールにアームを差し込み、最後にVESAプレートを介してモニターを取り付けるという流れになります。作業自体に専門知識は要りませんが、モニターを取り付ける最後の工程は重量物を持ち上げながらの作業になるので、二人で行うか、モニターを安定した場所に置いた状態でVESAプレートを先に取り付けてから持ち上げると安全です。
配線整理も、モニターアームを導入するタイミングであわせて考えておきたいところです。多くのモニターアームには、支柱や関節部分に沿ってケーブルを通せる溝やクリップが用意されていて、H100-Gのようなポール型アームでも、電源ケーブルと映像ケーブルをアームに沿わせて固定すれば、デスク上のケーブルの露出を抑えられます。ケーブルは、アームを上下左右に動かしたときに突っ張ったり抜けたりしないよう、あらかじめ多少の余裕を持たせて配線しておくのがコツです。市販のケーブルクリップやケーブルスリーブを併用すると、見た目もすっきりまとまります。
Amazon.co.jpのレビュー件数の多さは内容もあわせて確認したい
インターネット上の口コミ検証サービスの一部では、NB ERGONOMIC製のモニターアーム全般について、Amazon.co.jp上のレビュー件数が同カテゴリの平均と比べて著しく多いという指摘がなされる場合があります。これは、NBブランドの製品が長期間にわたり幅広く販売されてきたことによる累積レビュー数の多さが一因とも考えられますが、購入を検討する際には件数だけでなく、レビューの内容や星の分布、直近の投稿日時もあわせて見ておくと判断の精度が上がります。
製品自体の使用感としては、ガススプリング式による上下移動のしやすさ、組み立てのシンプルさ、価格に対する機能の充実度が評価されている傾向があります。一方で、初期のガススプリングのテンション調整に多少の慣れが必要なこと、天板の厚みや素材によっては設置できない場合があることは、モニターアーム全般に共通する注意点として押さえておきたいところです。
H100-Gが向いているのはシングルモニターを省スペースで固定したい人
H100-Gが向いているのは、デスク上のスペースを有効活用したい人、モニターの高さや角度をこまめに調整しながら作業したい人、在宅ワークやリモートワークでモニター環境を整えたい人、ゲーミングモニターやワイドモニターを見やすい位置に固定したい人、縦画面表示を活用したいプログラマーやライターなどです。比較的リーズナブルな価格帯でモニターアームを導入したい人にも選びやすいモデルといえます。
非常に大型・重量級のモニターを複数台設置したい場合や、ノートパソコンとモニターを同時にデスクへ設置したい場合には、より対応荷重の大きいモデルや、ノートPCトレイ付きのH100-FPのような派生モデルを検討したほうが用途に合います。
購入前に確認しておくと失敗が少ない6つの項目
実際にH100-Gを導入する前には、次の6点を確認しておくとトラブルを避けやすくなります。使用予定モニターの重量が2〜9kgの範囲内に収まっているか、モニター背面のVESA規格が75×75mmまたは100×100mmに対応しているか、デスクの天板の厚みがクランプ式・グロメット式それぞれの対応範囲内にあるか、デスクの天板がガラス製などクランプ・グロメットの取り付けに適さない素材でないか、モニターアームを設置した際に必要となる可動スペースがデスク周辺に確保できるか、配線の取り回しがアームの可動域と干渉しないか、の6点です。
これらを事前に確認しておくことで、購入後に「取り付けられなかった」「サイズが合わなかった」といったトラブルを避けやすくなります。
モニターアーム選びではサイズとVESA規格、天板の適合を優先して確認する
H100-Gに限らず、モニターアームを選ぶ際に確認しておきたい一般的なポイントも整理しておきます。
まず、使用するモニターのサイズと重量が、アームの対応範囲内に収まっているかどうかです。対応範囲を超えるモニターを取り付けると、アームが重さを支えきれず垂れ下がったり、故障の原因になったりする可能性があります。次に、モニター背面のVESA規格です。75×75mmと100×100mmが一般的ですが、大型モニターではより大きな規格が使われている場合もあるので、事前確認は欠かせません。
さらに、デスクの天板の厚みや素材を確認して、クランプ式かグロメット式かを判断します。天板に穴を開けたくないならクランプ式、より強固な固定を求めるならグロメット式が向いています。昇降・チルト・スイベル・回転といった可動域の広さも重要な判断材料です。立ち仕事と座り仕事を切り替えるスタンディングデスクとの併用を考えているなら、昇降幅が広いモデルを選ぶ必要があります。最後に、ガススプリング式かバネ式かという昇降機構の違いです。ガススプリング式は調整がなめらかで初心者にも扱いやすく、バネ式は比較的安価な傾向があります。
NBは中国・韓国市場でモニターアーム分野の知名度が高いブランド
North Bayouは、テレビやディスプレイ向けの取り付け金具・モニターアームを専門に扱うメーカーで、中国・韓国市場ではモニターアーム分野でトップクラスの知名度を持つブランドとされています。日本国内のAmazon.co.jpでも、NB North Bayouのモニターアームはランキング上位に入ることが多く、数千円台の価格帯ながら万単位のレビュー件数を集めている製品も存在します。海外の展示会では、49インチクラスの大型曲面ディスプレイを縦配置した状態でもぐらつかない安定感を持つ新型モニターアームを発表するなど、エントリーモデルからハイエンド・ゲーミング向けまで幅広い製品開発を続けているメーカーです。H100-Gは、このブランドの中でもシングルアーム・ガススプリング式というオーソドックスな構成で、コストと機能のバランスを重視する人向けのモデルに位置づけられます。
H100-Gは、17〜30インチクラスのモニターに対応するガススプリング式のシングルモニターアームで、クランプ式・グロメット式の両方に対応し、VESA75mmと100mmの両規格をカバーしています。チルト・スイベル・回転の可動域も広く、デスクワークの快適性向上とスペースの有効活用に役立つモデルです。耐荷重の範囲や天板の対応厚み、ノートPCトレイが付属しない点は購入前に確認しておく必要があります。自分の使用環境とモニターのスペック、デスクの形状を確認したうえで導入を検討すれば、H100-Gの持つガススプリング式モニターアームとしての利便性を活かしやすくなります。








